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  • 2020.4.3[Fri]
  • 公開日:2022.6.2[Fri]

カモンアップ社長・永瀬泰子独占インタビュー(パート②)

こんにちは、カモンアップスタッフです。

前回に引き続き、独占インタビューの第2回目をお送りします。

有限会社Come on Upの立ち上げまでや、立ち上げ当初のお話を聞かせてください。

会社を飛び出し、有限会社Come on UP設立へ

入社3年目頃から「 会社を辞めて起業しようかな 」と意識し始めました。頭にあったのは、みんなが集まる楽しい「 溜まり場 」「 居場所 」をつくること。

私はもともと、みんなで集まってワイワイするのが好きで、学生時代は「 みんなで世界を変えていこう!」みたいなノリで、仲間たちと一緒にイベントやパーティを開いて楽しんでいました。

けれども社会人になった途端、みな忙しくて集まりが悪くなり、パーティの翌日にはまた退屈で孤独な生活が戻ってきて悶々とするように。

それなら毎日人と一緒にいられる場所を作ったらいいのでは?」ということで、シェアハウスの運営を思いついたのです。

上司は、「起業は大変だよ、もう少し固まってからにしたら?」と心配してくれましたが、やりたいものはやりたい。仕事を続けながら、二足のわらじで、起業に向けての準備を始めました。

その頃私が働いていたパナソニック株式会社には、企業内にありながら独立して運営する「社内ベンチャー」の起業に対してお金をバックアップする制度があり、これにエントリーすることにしました。

とはいっても、採用は狭き門。上の人たちから認められた一握りの企画だけしか通りません。はじめて提出したビジネスプランはコテンパンにダメ出しされました。

アドバイスをもとに、もう一度書き直す。またダメ出しをくらう。再び練り直す。その繰り返しでした。私の持っている問題意識が、おじさんたちには全く伝わらないのです。

「彼らを説得するのに一体何年かかるだろう。それぐらいなら自分でやったほうがよくはないか。」

そう思った私は、4年間お世話になった会社を飛び出して、思い切ってローンを組んで恵比寿の物件を買い、念願だったシェアハウスの運営を始めました。

立ち上げ早々の大コケ

その頃の私は、会社経営について経験もノウハウもまったくない状態。「 3人いれば文殊の知恵 」という諺があるように、誰かと一緒にやれば心強いような気がして、友人2人を誘って会社を始めました。

ところが、これがとんだ大失敗。3人で会社をやる=3人分稼がなくてはならない、ということをまるで考えていなかったのです。

会社を設立して早々に、これでは到底やっていけないということに気づいてしまった私は、2人の友達に「ごめん、無理だ。本当に申し訳ないけれど。」と頭を下げて、メンバーを解散する旨を伝えました。この日が、私の人生で一番辛い日でした。

この手痛い経験から学んだのは、キャッシュフローの大切さ。お金がいつ入ってきて、いつ出ていくのか。1年後には入ってくるかもしれないけれど、2、3ヶ月先は0かもしれないこと。それを常に考えなくてはならないことを、身を以て知りました。

失望からプチ引きこもりに…

「私のせいで、友人たちの人生を変えてしまった。」という罪悪感に苛まれた私は、オープンしたばかりの恵比寿のシェアハウスでプチ引きこもり状態に陥ってしまいました。

それでもまだ私がラッキーだったのは、シェアメイトたちがいてくれたこと。「おはよう」「おかえり」といった日々の挨拶やちょっとした会話のおかげで、私は完全な引きこもりにならずに、なんとか最低限の社会生活を維持していられたのです。

いろいろなシェアメイトがいました。能天気で元気なメンズたち。「ご飯多めに作ったから一緒にどう?」と誘ってくれる優しいお姉さん。彼らが一緒にいてくれたからこそ、自分を見失わずにいられた。その意味で、私はシェアハウスに救われたのだと思っています。

穏やかで温かいシェアハウス生活の中で、私は「ここはやっぱりいい場所だ。私は間違っていなかったんだ」と再び確信を深め、「もう一度がんばろう」と気持ちを新たにしました。

再起動、そして2号店オープンへ

ちょうどその頃、吉祥寺にある親戚の家が空き家になりました。家主夫婦が歳をとって管理ができなくなったので売りに出したのですが、なかなか売れず、かといって更地にするにはもったいない。

「この家をシェアハウスにできるかもしれない。家賃収入が入るようになれば、家主夫婦の介護の足しにもなる。

そう考えた私は、もう一度チャレンジしてみることにしました。起業したばかりで、銀行はお金を貸してくれないので、親戚にお金を借りて改修工事をスタートしました。


起業は大変ですよね。

起業するだけでなく、経営を続けていくということは並大抵のことではないのだと感じました。

次回、独占インタビューパート③は、永瀬社長とスタッフたちの行く手を阻む数々の試練について、お話しいただきます。乞うご期待。